蓮如上人桜
花といえば、、、
そう、桜ですね。
今年は、4月でも肌寒い日が続き、桜の開花期間が長かったようです。
そこで今回は、「蓮如上人桜」について。
蓮如上人と、桜の木??はて、と首をひねる方もあるかもしれません。
そのエピソードを、親鸞会で聞くことができました。
紹介しましょう。
桜の木のある場所は、琵琶湖の東方・日野町(滋賀県)です。
蓮如上人の布教拠点の一つ金森(滋賀県守山市)から、鈴鹿山脈の
方向へ、車を三十キロほど走らせると、到着します。
その日野町の『日野のふる里むかし話』によると、
「照光寺に蓮如上人桜あり」と紹介されています。
照光寺は、近江鉄道本線「日野」駅近くにあり、開基は、源氏の流れを
くむ武士・花木吉成です。
吉成が仏門に入ったきっかけは、他人の命を奪うことを名誉とする
武士の所業に、強い罪悪感を抱き、世の無常を深く感じていたからでした。
「人生このままでいいのか……」
と悩んでいたちょうどその時、蓮如上人が日野地方へ布教に来られます。
その一度の聞法が、吉成に一大決心をさせます。
吉成は武士の身分を捨て、すぐに、蓮如上人のお弟子となり、
名も「了明」と改めました。
さらに、自らの屋敷を聞法道場として開放し、蓮如上人のご法話が
開かれたのです。
その吉成の屋敷には、見事な桜の木が植えてありました。
蓮如上人は、この桜を大変お気に召され、じっと花の下にたたずんで
おられたといいます。
そのお姿の気高さに感激した吉成は、「蓮如上人桜」と命名し、
子々孫々まで、この日の感動を伝えたということです。
文正元年(一四六六)春のことでした。
照光寺の本堂前には、今も、そう高くはない蓮如上人ゆかりの桜が
風に揺れています。